操山公園 里山センター
今からおよそ7年前の平成11年11月に岡山市沢田にて「操山公園 里山センター」が設立された。操山の自然環境の保護、そして子どもから大人まで幅広く身近な自然に触れることができるよう、さまざまなイベントやボランティア活動が行われており活気に満ちている。現在は年間約45000人の施設利用者がいるとのことで、デイリー施設としてその知名度と普及が着実に広まっているようだ。
今回は特別に操山公園 里山センター所長:武部さんにお話を伺うことができたので、その内容をもとに今の操山と里山センターを紹介していきたい。
なによりも自然が大好き!
操山公園里山センター施設所長:武部 秀夫さん
センター設立当初から運営に携わっており、今日まで続けてきたその思いはとても熱いものが伝わってきた。
以前は地元岡山企業の営業マンとして全国を転勤していた武部さんは、行く先々で山々を訪ねては地域の自然に触れ楽しんでいたという。
そんな自然が大好きという思いは消えることなく、地元企業を退職した後、この里山センターの職員として着任することとなり、現在は所長として施設運営の全般を任されている。
操山のことをお話するときの武部さんはとても楽しそうで、そしてとても詳しかった。操山のさまざまな事実や現状を知ることができ、とにかく参考となる資料の豊富さにはビックリした。筆者自身、「へー、凄い!!」と感心の連続であった。
操山のいま!
複雑な所有地分布と無断・無許可伐採
さて現在の操山についてだが、武部所長に聞いてみるといろいろと興味深い内容の話が出てきた。岡山後楽園から見える山として知られるこの山は、西半分が国有の土地で東半分が岡山市が保有するものだとか。私有地も所々あり 無断・無許可伐採をすることは問題があり、自然災害などで倒木した木などを撤去するにも正式な許可申請をしてから行わなければならないらしい。よく善意の行為として山道を作るために森林を伐採する方がいるそうだが、これももちろん無断・無許可伐採となるので止めて欲しいとのこと。
山の砂漠化
また深刻な問題として竹林の侵食があるようだ。竹林は他の原生林と比べて繁殖力が強く、そして成長も早い。そのため他の原生林が生きていくことができず、このままでは山全体が竹林だけの山になるとのこと。武部所長曰く「山の竹林化はいわゆる山の砂漠化と同じで、原生林がなくなりそこに住んでいる動植物のすべてが住めなくなりいなくなってしまう。」と山の将来を心配されていた。竹林は伐採しようにも根が強く横に広がっていくので、その管理は相当に難しいようだ。ただ現在県の林業課の方たちと対策を練っている最中で、近い将来なんらかの効果的な対応策が取れるようになる可能性も指摘されていた。
竹林の原因は人!?
実は竹林による山の砂漠化の背景には、原因となるものがあった。それは人による竹の植林だそうだ。それも昔の話で当時は山でタケノコを作って食べようとした地元の人たちが多くいたそうで、そのため竹の植林がよく行われていたとのこと。何やら杉の植林による杉花粉と同様に当時は良かれと思ってしたことが、現在ではこのような形で返ってくるとは何とも残念な気持ちになる。身近にある豊富な生態系
ここ操山ではかなり豊富な動植物が住んでいるようだ。里山センターでは市民ボランティアによる生態系調査を実施しており、かなり詳細な報告書が完成されている。
その内容を一部抜粋してみたい。
- 植物:シダ類23種・裸子植物5種・被子植物271種
- 野鳥:年間で75種確認
- 動物:哺乳動物10種・爬虫類10種・両生類6種
- 昆虫:トンボ49種・カミキリムシ51種・チョウ54種
- その他:クモ42種
と以上が上げられる。筆者がとくに驚いたのは、この操山にキツネがいたことである。どうしても北海道など北へのイメージをしてしまう。キツネの種類は「ホンドキツネ」というものらしい。武部さん曰く「キツネっぽく、『コンコン』と鳴くかと思いきや、夜に『ギャーギャー』と鳴いて騒いでいる」とのことで、なんとも可笑しい限りだ。
イノシシは昔はいたそうなのだが、現在は生息していないらしい。タヌキやモグラは多数生息しているとのこと。まだまだ自然が豊富な操山だと分かる。
操山公園 里山センターの取り組み!
環境教育プログラム プロジェクト・ワイルド
冒頭でも紹介したように、この施設ではさまざまなイベントやボランティア活動が行われている。所長の武部さんがとくに力を入れているのが、環境教育プログラムPW(通称:プロジェクト・ワイルド)だそうだ。もともとはアメリカから発生したプログラムで、身近な自然とのふれあいを通して環境教育・環境学習ができるようにしたものらしい。毎年2回程度実施しており、小学生から大人まで楽しめるようになっている。人気のあるプログラムのようで、遠方からは山口県からの参加者もいるとか!武部さん自身このプログラムの指導者としての資格を持っており、指導する立場として少しでも多くの人たちに参加してもらい、知ってもらいたいという思いでいる。
盛りだくさんの行事とプログラム
ここでは紹介しきれないほどの数多くの行事やプログラムが一年を通して開催されている。
一部抜粋にて紹介する。
- 自然を観察し『命』の不思議を感じよう
- 操山を歩こう
- 自然の素材で作って楽しもう
- とにかくいろいろ体験するぞ
- ちょっとお勉強してみよう
- 資格を取得しよう
- 1日体験ボランティア活動
- 一般団体プログラムメニュー
などが行われている。
詳細に関してはホームページ及び事務局に問い合せてみては如何だろうか!
本格的なボランティア活動
現在、里山センターでは正式に登録されているボランティアスタッフは約75名いるとか!登録は毎年更新にしており、武部所長自ら面接を行い、その活動における主旨を充分に説明し、理解してもらった上で登録してもらうようにしている。
このボランティア登録の背景には、現在の里山センター職員が4人で管理・運営していることが一つに挙げられる。これだけの施設を4人の職員だけで運営・管理していくことは難しいとのことで、ボランティアの方々の存在は必要不可欠と武部所長は話されていた。今後も継続的にボランティアの方々と連携しながら、ますます充実した施設の管理・運営をして行きたいとのこと!
施設の案内!
この里山センターでは施設としても立派なもので、デイリー施設としての機能を充分に備えている。以下、紹介していきたい。
会議室 |
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30人程度の会議ができる。大型のテレビやビデオデッキ類も配備されており、何かしら講習などにも利用可能とのこと。 |
ボランティア室 |
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完全に開放された自由スペース。来館者・ボランティアの人たちが自由に利用することができる。ただし専有することはできないので共有での利用となる。奥には台所と冷蔵庫などが料理をすることが可能。 |
多目的ホール |
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ビデオプロジェクター、マイク等が配備されており、100人程度の収容が可能。木工工作台もある。 |
ふれあいスペース |
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施設内中央には操山に関する展示(自然・くらし・歴史)がされており、昔の古墳や石室の写真や説明があり、また出土した土器などもある。 |
ふれあい広場 |
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施設の外にある広場で芝生できれいに整備されている。なにも催しなどがない限り自由に利用でき、家族で訪れてちょっとしたピクニックをするには最適!簡単な野外ステージやベンチなどもある。 |
炭焼き小屋 |
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木や竹をここ炭焼きにしている。釜への火入れのときは24時間スタッフが付きっ切りで様子を見張っているとのこと。地元のボランティアの方にも手伝ってもらっている。ここで炭焼きされた木や竹は施設内にて販売されている。 |
農園 |
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ふれあい広場や炭焼き小屋の隣では簡易的な農園があり、さまざまな野菜が栽培されている。とくにここ操山では果物の柿「富有柿」が有名で、この「富有柿」の栽培もされている。 |
連絡:086-270-3308
FAX:086-270-8353
場所:岡山市沢田649-2
開館時間:午前8時30分〜午後5時
休館日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
年末(12/29〜1/3)
駐車場:約10台
入館料:無料
HP:ボランティア運営サイト















